[字幕動画] マーク・ベイリー、スティーブ・ファルコナー: ウイルス学にさようなら – パート 1

投稿者: | 2023-11-02

前の字幕動画からずいぶん間が空いてしまいました。そして、動画を出してから、記事を書くまでにも時間がかかってしまいました。この動画をやり終えて、とにかく早く出したかったので、記事は後回しにしてました (私の記事を読んでくれている人は、そんなにいないと思いますし)。今回の動画を出すまでに時間が空いてしまったのは、なかなか字幕をやる時間が取れなかったこともありますが、前回のを出した後、別の動画をそこそこ進めていたところにこの動画が出てきたので、乗り換えてやったからというのもあります。しかも、2 時間弱という長さ…。スティーブ・ファルコナーが今年の初めぐらいからインタビューで、マーク・ベイリー医師の『Farewell to Virology』を解説する動画を作っていると言っていたのを聞いて、出てきたらやろうとずっと思っていたのです。今回は画面に出てきた文などは大部分省いてしまいましたが、ご容赦ください。今回の動画で使われていたたとえの中には、個人的にちょっと不適切に思えたものや、あまりうまいたとえではないと思ったものも正直あったのですが、内容的には重要なものだと思います。

大筋はこの動画 (プラスこの後出るはずのパート 2 & 3) でわかると思いますが、興味のある方は原文の『Farewell to Virology』 もぜひ読んでみてください。英語ですし、多数の文献が引用されていて内容的にも技術的で濃いので、読むのに苦労するかも知れませんが、ウイルス学の虚偽を科学的観点からきちんと理解したいという方には価値があると思います。また、Viroliegy.com のマイク・ストーンが要点を抜き出してまとめてくれた抜粋版もあります。

今回の動画を訳していて改めて思いましたが、ウイルス学の実験というのはどれもこれもずさんであきれてしまいます。何十年も多くの科学者がかかかわってきただろうに、誰も疑問に思わなかったのでしょうか。みんなが揃いも揃ってきちんとした対照実験を行っていないというのは、信じがたいものがあります。科学者になりたいと思うような人は、探究心が旺盛で、真実を知りたいと思っている人がなるものだと思うのです。信じ込んでしまっているから気づかない、というだけでは説明がつかないような気がするのです。

バイオテックの会社などで以前科学者として働いていたマイク・ドニオが、サブスタックに今の科学の問題についていくつか記事を書いているのですが、今の科学の現状はかなりヤバいようです。真の科学が行えないような状況に陥っているのかもしれません。科学者は科学論文を書いてなんぼ、というところがあるようです。しかも論文を書くだけではだめで、それが雑誌に掲載されなくては意味がありません。Publish or Perish (出版するか滅びるか) という世界。著名な雑誌にいくつ論文が載り、それがほかの論文でどれだけ引用されたかが、科学者の地位と名声、そして研究資金が得られるかに大きく左右するようです。とにかく論文を次々出していかなければならない、しかも新しくホットな内容のものが望まれる。そうしないと研究資金がもらえない、仕事を失うかもしれない…。そういうプレッシャーの中で研究をやっているらしいのです。そんな状態では、「良い」 (都合の良い) 結果を出すためにごまかしたり、「悪い」 (都合の悪い) 結果は破棄してなかったことにしたり、検証を怠ったり、そういうことが行われても不思議ではないのかもしれません。本当に夢を持って科学の道に入っても、上記のようなプレッシャーに勝てなかったり、幻滅したりして辞めていった人も多数いるのではないでしょうか。スタンフォード大学医学部の教授であるジョン・P・A・ヨアニディスが 2005 年に発表した『Why Most Published Research Findings Are False』 (なぜ発表された研究成果のほとんどは偽であるのか) という論文はかなりの反響を呼んだようですし、多くの科学実験結果が再現できないという問題は「再現性の危機」と呼ばれ、ウィキペディアにもエントリがあるほどです。このように問題は指摘されているのにもかかわらず、今回のコロナ騒動関係の論文を見ればわかるように、明らかに科学的に行われていない研究論文が査読をとおって科学雑誌に掲載され、他の論文で既に確立された事実のように引用されています。

しかも、医学関係、生化学関係の主要な雑誌は、大手製薬会社が資金を出しているとのこと。雑誌の編集者には多額のお金が支払われ、研究資金も支給されるとか。利益相反もいいところです。当然、資金を出しているところに都合の良い内容が優先されてしまうことになるのは想像がつきます。そして、都合の悪い研究は、どんなに真に科学的に行われていたとしても、雑誌に掲載されないということも起こるでしょう (たとえば、ステファン・ランカ博士の対照実験の論文が、著名な雑誌に掲載されることはありえないような気がします)。科学研究をやるのにはどうしてもお金がかかる。本当に純粋な科学の発展のために、利害関係なく資金を調達する方法がなければ、この問題は解決しないのかも知れません。

今の科学界で真の科学はどれだけ行われているのでしょう? 問題はウイルス学だけではないはずです。

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