友だちの死

投稿者: | 2024-02-25

少し前に、友だちが亡くなったという連絡を受けました。
親しくしていた友だちでした。
仕事の愚痴や人間関係の悩みごとから哲学、人生論、スピリチュアリティまで、いろんなことを語れる友だちでした。旅行にも何度か一緒に出かけ、宿泊先で夜遅くまでいろんなことを語り合ったりしたこともありました。
お互い遠くに住んでいたこともあって、ここ何年も会っておらず、メールだけのやり取りでしたが、親友と呼べる友だちでした。

実はこんな連絡が来ることを恐れていました。
彼女は、リウマチとパーキンソン病を患っていました。
最後のほうに受け取ったメールから、状態がかなり悪くなっていることが察せられたのです。
そして、1 年半ほど前の「故郷に帰ることにした」というメールを最後に音信が途絶えました。

初めはリウマチでした。
私がそのことを聞いたのは、彼女がリウマチの診断を受けてから 4 年ほど経ったときでした。
その頃まではランニングなどもしていて活動的にやっていたのですが、だんだん悪くなってきていたらしく、せっかく申し込んで準備してきた初マラソンを諦めざるを得なかったと言っていました。

私の知り合いの友人にもリウマチを患っている人がいました。「危険」と書かれた薬を飲んでいるという話でした。でもその人は状態が良くなって、薬を飲まなくても良くなったという話でした。どうやって良くなったのかはわかりませんでしたが、私の友だちも良くなる可能性はあるに違いないと私は思っていました。

それから 2、3 年後、彼女はパーキンソン病と診断されました。コロナ騒動のまっただ中でした。その頃に家族の不幸もあり、彼女にとっては精神的にもつらいときでした。リウマチになってから、しばらくして「潜在的な」病気が併発することはめずらしいことではないらしいと彼女は言っていました。祖父がパーキンソン病を患っていたので、遺伝なんだと言っていました。

私は彼女のパーキンソン病は、リウマチの薬の副作用なのではないかと思いました。

リウマチの薬は 4 種類ぐらい飲んでいるようでした。
ステロイド系の薬、抗がん剤としても使われている薬、コロナで話題になったヒドロキシクロロキンも摂っていると言っていました。
ステロイド系の薬は、驚くほどよく効くのだそうです。よくないことはわかっていて、やめようとしたこともあったそうなのですが、そうするとリウマチがあばあれだして、どうしようもなくなってまた摂るようになったと言っていました。ステロイド系の薬は体のカルシウムを奪ってしまうらしく、骨粗鬆症だとも言われ、骨を強くする薬も摂っていると言っていました。
抗がん剤としても使われる薬は、摂り始めた当初は量が多すぎたのか、ごっそりと髪の毛が抜けたことがあったと言っていました。その後量は減らしてそういうことはなくなったけれど、それでも髪が抜ける量は多かったらしいです。
ヒドロキシクロロキンは、長期摂取していると目に障害が出ることがあるので、目の検査にも定期的に行っていると言っていました。だいたい 5 年がマックスだとのことでした。
そして、パーキンソン病と診断されてからは、パーキンソン病の薬も摂るようになりました。

私は、薬を減らさなければ良くなるものもならないのではないかと思いました。私は以前から西洋医学はあまり信用していませんでしたが、コロナ騒動のおかげで医療の闇の深さを知り、彼女がこのまま今の治療を続けていても、良くなるはずがないと思いました。私なりに代替療法を調べたり、自然治療で治したというような体験談などを探したりして、少しでも彼女に役立ちそうな情報を送りました。でも、そんな情報を受け取ったところで、その時点では彼女にはもうどうすることもできなかったかも知れません。もしかしたら、私のそういう情報をあまりうれしく思っていなかったかもしれません。

パーキンソン病と診断されてから、彼女の状態はどんどん悪くなっていきました。体がふらついてよく転ぶようになり、日常生活の 1 つ 1 つの作業に大変な労力を必要とするようになっていきました。筋肉がコントロールできないことは、体を動かすことだけでなく、内臓の機能にも影響していました。便通が悪くなり、下剤を飲まなくてはならないと言っていました。食べ物を飲み込むことも難しくなりました。滑舌が悪くなり、慣れていない人は喋ることを良く聞き取れないだろうと言っていました。コンピューターの前の座ってタイプするのも、しんどくなっているようでした。物忘れが激しくなったと言っていました。

薬の副作用で、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったとも言っていました。膀胱炎にも悩まされ、抗生物質を摂ったりもしていたようでした。薬の副作用なのか、食欲がなくて体重が落ちたと言っていました。ただでさえ痩せていたのに…。

コロナのワクチンが出てくると、自己免疫疾患を持つ彼女を心配して、友だちがワクチンを打つように勧めました。彼女はワクチンの効果など信じていない人で、もし普通の状態だったら打っていなかったでしょう。でもそのときの彼女には、周りの意見に抵抗する気力などなく、世話をしてくれる友だちに心配をかけたくもなかったので、勧めに従ってワクチンを打ちました。その前後、リウマチの薬を一時的にやめなければいけなかったようで、そのときに膝の調子が悪くなりました。それは薬を再開しても治りませんでした。その後、免疫疾患のある人はワクチンを打っても抗体ができる確率は 6 割ぐらいだと聞いて彼女はショックを受けていました (もちろん、ワクチンの問題はそういうことではないのですが)。膝の調子を悪くしてまで打ったのは何のためだったのか、本当は打ちたくなかった、打つんじゃなかったと後悔していました。

それからしばらくして、一時連絡が途切れたことがありました。どうしたんだろうと心配していたところ、転んで大腿骨を折ってしまったために、手術をして入院していたという連絡がありました。こんな病気になって、こんなことになって、ふんだりけったりだと嘆いていました。メールを読みながら、心が痛みました。何とかしてあげたいと思っても、何をしてあげることもできませんでした。それからしばらくして、先ほど書いたように音信が途絶えました。

最期は故郷で施設に入っていて、話をすることもできなくなっていたということでした。MAS  (マクロファージ活性化症候群) という難病を発症していたらしく、おそらくはそれが彼女を死に導いたことになっているのでしょう。まだ 50 代でした。

私は、パーキンソン病を発症させ、彼女を死に至らしめたのは、薬だと思っています。リウマチの症状を抑えるために強い薬を何種類も飲み、それによる副作用に対処するためだとさらに薬を重ねたのです。まさに、薬漬けの状態でした。リウマチはおそらく、彼女の体が何かを解毒するために関節に炎症を起こしていたのではないかと思うのです。体が健康な状態に戻ろうとしてやっていることを薬で無理やり抑えれば、病気が深刻なものになっていくのは考えれば当たり前のことなのです。今の主流の医療は、何かの症状が起きたときに、その根本的な原因を探ろうとせずに症状だけを薬で抑えようとします。そして一般の人々も、何かの症状が出たらそれを無くさなければいけないと医者を頼り、その症状がなくなればありがたいと医者に感謝します。後でもっとひどい病気になったとしても、それが前の病気を薬で抑えたために起きたことだと結びつけて考えることはありません。別の病名が与えられれば、まったく別の病気で、そうなったのは自分が運が悪かったとか遺伝だとか、そういう風に思い込まされています。彼女も、パーキンソン病は遺伝なのだとずっと信じていました。

この世の中に、彼女のように薬のせいで徐々に体を害し、亡くなってしまった人はどれだけいるのでしょう。それも、薬のせいでそうなったと気づくことなく…。

もし彼女が最初にリウマチと診断されたときに、その原因を解明して、それを解消するような治療をしていたら、彼女は今も元気に暮らしていたかもしれません。

 

 

 

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